Ding-Dong

 
作詞・作曲 / t s さん
コラボ動画→http://www.nicovideo.jp/watch/sm8414715


人間が歌う曲と Vocaloid の曲の2つの動画を作らせてもらう中で感じたことのひとつに
Vocaloid は、視点を俯瞰の位置にも持って行くことが可能だという点が(人間の声では表現しがたい)魅力だなぁと。
主観でもない客観とも違う別の視点。ただのバーチャルシンガー(キャラクター)といえばそうなのだろうけれど
もうちょっと他の可能性も考えてみたくなる。

俯瞰するというのは、離れたもの同士の繋がりをみつけることとか
複数の可能性を同時に含ませることとか、誤解を恐れずに言うと神様「的」視点で
この視点は(生の人間ではない)Vocaloid に嵌まるんじゃないかと思う。
そしてその Vocaloid の奥には人間(作者)がいるので
どうやったって生の感情も含まれてくる。

この奥行きは Vocaloid 独特の魅力だと思う。

ちなみに、人間にとって俯瞰することの究極は
自分の足元(立ち位置)を強烈に意識しつつ、自分の外を意識すること。
「自分」と「どこか遠くで起こっていること(見えないもの)」との間にある
繋がりをみつけようとすることなんじゃないかなぁと。

tsさんの曲を初めて聴いた時に、曲の中に存在するいくつかある視点の中でも
俯瞰的な視点と音と声が完璧に嵌まってるなぁと思って
確信犯でやってるのかなぁそれとも自然に感覚で掴めちゃってるのかなぁと想いを巡らせ
それから1年後、この曲の動画制作のやりとりをしている時に
小さい頃こっそり夜に屋根にのぼって景色をみていたというエピソードとその時の心情をきき
世紀の大発見をしたような、遠くまで一本で繋がったような
原点が垣間みれたようで嬉しくて、私も屋根にのぼってみてみたい、とわきあがったのと同時に
高さへの度胸も、斜面で体勢を維持しつづける身体能力も無い自分があらわになって
部屋に戻って目をつぶって曲を聴きながら想いを馳せたのでした。

(出来ないことが想像力を生むってこともあるかも、と、今思った。ちょっと言い訳くさいか。)


2009.11
オサレP

 

戻ります

 

inserted by FC2 system