Room sized Logic

L
作詞・作曲:t s さん(MikSolodyne-tsさん) □ ギター:AETAさん
コラボ動画→ http://www.nicovideo.jp/watch/sm8579246

曲を聴いているうちにじわじわ映像が繋がってくることが多い中、今回は最初に全体がみえて
四角いキューブ(でも個室というより黒いフレームだけで開放的)
その中に一人の人(キミ?)がいる感じ
ミク的な何かがキミ?をじっと見つめている(見守っている)
ミク的な何かは決して助言はしてない。でも近くに存在する
そのキューブの中で人は孤独のようなのだけれど
でも壁は透明?だし、外には自分以外の存在の気配もあるし
そして最後にはその外には多数のキューブがあることが映像的にわかる
自分の外には他者が存在する。いや、中にも。かな。

その映像はとりあえず置いておいて、さらに曲の中に入っていくと
ライプニッツが哲学者だということしかしらなくて、まずい勉強しなくちゃと焦ってamazonで2冊購入。
でも、本が届く前に、ライプニッツのことを言いたいわけじゃないんだと気づいて
音からだけで作ってしまおうと思って本は放置。完成した後に読んでみたら
ライプニッツがいうモナドが動画の中のキューブ(room)のようなものなんじゃないかとか
モナドは全体の部分であり同時に全体を映し出しているっていうのも、最後の部分のイメージに繋がるんじゃないかとか 。
不思議といろんなことが繋がってきた。音には、思う以上にたくさんの事実が詰まっている。

誰もツッこまないので自分で書いてしまうと、最後にライプニッツが出てくるんです。

ライプニッツは大天才だろうけど、私たちひとりひとりが考えてることだって等価なんじゃないか。
孤独に、悩んで思って動いて忘れて感じて思い出して考えて
人に出会って、悩んで思って動いて忘れて感じて思い出して考えて
それがすでに哲学なのだと思うのです。

私は優しくないので、動画の中で明確な答えを提示してません。
今回自分の実体験や考えたことがストレートに出そうだったので
バランスをとるために、ぜんぶ隠喩にし登場人物の役割も決定させませんでした。
自分が曲を聴いて解いた答えは自分にしか正しくないと思ってて
(厳密に言うと、自分の答えだけで動画を作っているわけじゃなくて、同じだけ普遍性も意識もするんですが。)
答えは決まっていないし、辿り着くための方法も無数にあるし、みんなそれぞれが自力で辿り着くんだと思うのです。
動画は、ひとつのきっかけ、初動になれたら本望と思う。
Let you rule your logic。

でもこの曲には、突き放しつつ、ひとりひとりの違った答えをありのまま受け容れる優しさと大きさがある(それはtsさんの視点でもある)と思う。
AETAさんのギターが あたたかく空間を埋める中、背後からそっとみつめるミクの強い優しい目のように。

Let you rule your magic。

2009.11
オサレP


戻ります

 

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