恋愛が走り出すと
何をみていても全部相手に繋がってゆく。
目の前のカップのたたずまい、のどを通る甘み
時計の音、あらゆるものの中に相手の存在をみる。
ひとりでいる時、心が常に相手を探して不安定で
ふたりでいる時に、やっとひとりでも立てるんじゃないかと思うような
そんな不安定でわがままな感覚。
そんな恋愛をしていた時期の自分の頭の中を曲にしたらなら
この曲だったんじゃないかと思わされる。
歌詞と曲がみごとに融合していて
恋愛のいろんな感情が喚起される。
個人的には、この曲の最後の終わり方にものすごく共感をする。
言葉は大事だ。
お互いの思っていることを伝えあわなければならない。
でもどんなに語り合って理解し合ったと思っても
自分の100%をわかってはもらえないし相手の100%を知ることもできない。
ケンカをしたりすれ違いが起こったりして
その間がますます広がった時
手を重ねるだけで一瞬にして溶け合う時がある。
そうしたらまたそこから向かい合って語り始めればいいんじゃないかと。
自分の全部を相手が理解してくれて
相手の全部が理解できるとしたら
手を繋ぎたいという気持ちもなくなるのかもしれないなぁと
ふと思った。
ということは、手を繋ぎたいと思わなくなったら
相手のことを知ったふりになっているか、知ろうとする努力を放棄しているか
そういうことか。
オレジナルPさんの細やかで温かくて深い心遣いが曲に溢れ
(オレジナルPさんのボーカロイドの声にもそれはしっかりと表れているなぁと思う)
それに惹き付けられるように映像も優しくなった気がして
自分にもまだこんな部分があるんだと新たな発見をしたりした。
2010.04
オサレP
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